全国工作油剤工業組合(全工油)は,2015年10月22日(木)~23日(金)の2日間,ホテル新大阪コンファレンスセンター(大阪市淀川区)で,全国石油工業協同組合(全石工)は,2015年10月29日(木)~30日(金)の2日間,ホテルコンコルド浜松(浜松市中区)でそれぞれ「2015年度全国技術研修会」を開催した。同研修会は2014年までは全工油と全石工が共催していたが,今年からそれぞれの単独開催となった。
全工油開催の同研修会では「新しい潤滑剤に対した技術に関する知識の習得」をテーマに,難削材加工や精密機械加工などの技術や,失敗の予防学,法規制に関する6テーマの講演を行ったほか,懇談会を実施,65名が参加した。
全石工開催の同研修会では「新省エネ技術・環境対応技術などの習得」をテーマに,6人の専門家による潤滑油や添加剤の最新動向,最近の原油情勢,マツダのエンジン開発等についての講演が行われたほか,2日目の午後にはシェブロン・ジャパン御前崎工場の見学も実施され,61名が参加した。参加者からは潤滑油,加工技術に関する最新情報を得ることができ有益だったとの声が聞かれた。
それぞれの同研修会の講演内容は以下のとおり。
- 「複合加工機による難削材の高能率切削・研削」 笹原 弘之 氏(東京農工大学)
- 「失敗の予防学―間違いを起こさない,繰り返さないために―」 中尾 政之 氏(東京大学)
- 「加工におけるトライボロジーの界面化学」 森 誠之 氏(岩手大学)
- 「最新の高能率研削加工」 由井 明紀 氏(防衛大学校)
- 「精密機械加工におけるバリの基礎技術」 北嶋 弘一 氏(関西大学)
- 「国内外の法規制関連GHSについて」 今井 弘 氏(産業環境管理協会)
- 「添加剤の最新動向」 田中 典義 氏(ADEKA)
- 「潤滑油の最新情報」 竹内 佳尚 氏(シェブロン・ジャパン)
- 「GHS・SDS解説と海外法規制」 松浦 徹也 氏(産業環境管理協会)
- 「最近の原油情勢,基油潤滑油の開発」 鈴木 夏也 氏(出光興産)
- 「独自の進化を続けるマツダのエンジン開発」 鈴木 敬 氏(マツダ)
- 「潤滑油の主要技術概要」 大塚 正和 氏(潤滑油協会) (’15 11/11)